いつまでもデブと思うなよ
メロンパンの前で泣いた夜
~NIKKEIプラス1「食の履歴書」より~
岡田斗司夫(おかだとしお)さん
1958年大阪生まれ。
作家・評論家。
85年、アニメ・ゲーム制作会社ガイナックスを設立し社長に。
92年に退社後、東京大学非常勤講師を経て、
現在は大阪芸術大学客員教授。
昨年から今年にかけて1年で
117㌔から67㌔の50㌔ダイエットに成功。
その軌跡と方法をつづった
「いつまでもデブと思うなよ」(新潮新書)が
約2ヶ月で38万部のベストセラーとなっている。
その夜、岡田はコンビニのパンの陳列棚の前で泣いていた。
「メロンパンがもう一生食べられないなんて。生きている意味があるのか・・・。」
泣きじゃくる48歳のオッサン。
岡田流に言えば「内蔵が脳をハッキングしていた」。
生まれて初めてのカロリー制限によるダイエットに、体が最後の抵抗を試みていた。
昨年11月ごろの出来事だ。
・・・
なのに今、目の前にいる岡田は体重65㌔、ウエストは79㌢。
茶パンツに、しゃれためがねと長袖のシャツを着こなす。
「前はハロウィーンのころまで昼夜問わずTシャツ。でも、今は人並みに寒いんです」。
久しぶりに「こっち側」に帰ってきたみた人みたいで、なんだかうれしそうだ。
=敬称略
【やせてからの家族の反応はどうですか?】
待ち合わせをしても、見つけてくれないんです。
僕が目の前を通っても。
人間は人をシルエットで探すからね。
僕のシルエットは太ったまんま。
娘はあからさまに上機嫌です。
以前は著書が売れても「お父さんのことは人に言わない」とか言ってたのに、
みてくれがよくなったら急に態度が変わりました。
現金なものです。
【今後の人生の目標は?】
子どものころ自分の部屋は100~200畳ぐらいあったでしょ。
だから、オタクとしてコレクションしてきたモノ置き場所に困るということはなかった。
でも、これからは、そんなオモチャや本の“ダイエット”をしたいんです。
ほとんど手放して、本当にすごいものだけを、
いつも目の行き届く場所に置いていたい。
「オレは森にすみたいんじゃない。ガーデニングをやりたいんだ」って心境ですかね。
【最後の晩餐は?】
「我慢しているものもないし、特にこれといったものはないです。
うーん、強いて言えば、昨日読んだマンガに出てきた駅弁を食べたいな。うん」
ブックス書泉でも売れ筋です。
在庫あります。
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